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ここは「花待館」の別館となっています。非公式で「うみねこのなく頃に」「テイルズオブエクシリア」「ファイナルファンタジー(13・零式)」「刀剣乱舞」の二次創作SSを掲載しています。
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久しぶりに更新しました。
「もし……」とかLRFFネタとか書きたいの沢山あるんですが、如何せん時間が追い付かないのがきついです。
今回は零式キンセブであのネタ。
では、どうぞ。

乙女のレギンス




拍手[1回]


ひらひら、ふわふわ、布が揺れる。彼女の躍動に合わせてスカートが揺れる。
セブンが片手で倒立して鞭剣を振り回す。
当然ながらスカートは捲れ、さらにバランスをとるためか開脚しているものだから……ご開帳するはずの下着は見えなかった。


乙女のレギンス


「スパッツか……」
キングは目の前の光景に溜息をついた。いつもセブンはスパッツを履いて下着が見えるのをガードしている。
他人の心に敏感な彼女らしいと言えばそうなのだが、シスコンの弟妹たち、果ては他のクラスの候補生たちが残念だと言っているのを聞いたことがある。
ではキング自身はどうかと言えば、恋人の下着を他の人間に見られなくて安堵しきりであり、自分もセブンの下着が見られなくて残念であり、複雑な気分だ。
「スパッツ、か……」
「スパッツがどうしたの~?」ジャックがのんびり聞き咎める。
「いや、お前たちにセブンの下着を見られなくて喜ぶべきか俺がセブンの下着を見られなくて悲しむべきか迷った」
ふぅん、とジャックの目に剣呑な光が宿る。
「キング~、解ってるとは思うけど、セブン泣かしたら駄目だよ~」
「だから俺とセブンが愛し合っているのはこの世の真理だと言っているだろう」
キングは頭を抱えてそう呟いた。
ジャックはシスコンだ。
同じシスコンのサイスのようにセブンとキングの交際反対を声高に叫ぶのではなく、キングがセブンを泣かせたら容赦なくかっさらうと公言するタイプのシスコンだ。なまじキングと同性であるだけにどこまで本気かよく分からない。
「愛し合ってても泣かせたら邪魔するから~」
「セブンがそれで悲しむとは考えないのか」
軽く睨むと、ジャックは表情を変えずにもちろん今のは冗談、と返した。
「でも、泣かせないようにしてよね~、僕シスコンだから」
「泣かせる訳ないだろう」
キングが空を仰いだとき、腕にきゅっと柔らかい感触を覚える。
「何サボってるんだ、キングもジャックも」
柔らかい声。セブンだ。彼女にしては珍しく抱き着いてくれているのだ。
「ぼーっとしてたら危ないだろう?」
微かに微笑む姿が可愛らしい。
「大丈夫だ。お前が守ってくれるだろう?」
そうだな、と頬を緩ませると、キングは彼女をぎゅっと抱きしめた。
あとで彼女がスパッツを穿く理由を確かめようと固く心に決めて。



「……え?」
なぜスパッツを穿いてるか、という質問に対するセブンの反応はすこぶる鈍いものであった。
「何故スパッツを穿いている、セブン」
「私はそんな質問をするあんたが分からないよ」
繰り返せば彼女は深々とため息をついて、こう答えた。
「中が見えるだろ」
尤もな答えである。が、納得いかない。
「何故俺と2人きりの時でも穿く?まさかセブン」
頑なにスパッツを脱がない理由に行き当たったキングはセブンの肩を掴む。眉間にしわが寄っているだろうが気にしない。その険しい顔のまま、問う。
「スパッツの下は何も穿いていないからか?」
「そんなわけあるか!」
きちんと穿いている、と主張するセブンの制服の留め金を全て外し、上着を取り払う。
「上は……着けているな」
スカートに手をかけると、頬を真っ赤に染めてセブンが抗議した。
「当たり前だろ!いきなり何するんだ!」
「いや、確かめようと思ってな」
「や……っ、確かめるも何も、脱がす必要ないだろ!」
身をよじる彼女を押さえて、スカートの留め金を外し、ファスナーを下ろす。するりとスカートが床に落ちて、見慣れた黒いスパッツがお目見えした。
「セブン。スパッツはこんなに薄いものなのか?」
つぅ、とスパッツのラインをなぞりながら聞くと、もはや目に涙を浮かべたセブンが抗議の声を上げた。
「それは立派な装備品だ!リジェネ効果とか便利なんだからな!」
「なるほど、乙女のレギンスか……だが今は戦闘ではない。脱がせるぞ」
「やめろって言ってるだろスケベ!」
セブンの抵抗を押し切ってよいしょ、とスパッツを下ろせば、上とお揃いの白地にピンクのバラの刺繍が施された、可愛らしいサイドリボンの下着が現れる。
「穿いているな」
「当たり前だろ馬鹿っ!」
相手がセブンなら、その悪態さえ愛おしい。
「お前らしい下着だ。艶やかで、かつ清楚で……よく似合っている」
「下着誉められても……でも、ありがとう」
羞恥のせいか耳まで真っ赤になりながらそう言う彼女が可愛らしい。
「だが、しかし」
セブンを抱き寄せて腰を撫でさすりながら呟く。
「可愛い下着だから乙女のレギンスなのか」
「何言ってるんだ、キングの馬鹿っ!」
いつもは感情を出さない彼女の珍しい怒鳴り声が部屋中に響いた。

おわり
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